コンタクトレンズの酸素透過率とは、レンズ素材を通じてどれくらいの酸素量が目に到達するかを示す指標です。酸素透過率は、酸素透過係数をレンズの厚みで割った数値を表します。

私たちの黒目の表面を覆っている角膜には血管がないため、大気中から酸素を取り入れる働きをしているのですが、レンズを装着しているとどうしても裸眼時に比べて十分な酸素が行き届かない状態になってしまいます。酸素不足の状態が長時間続くと角膜に傷がついたり、乾燥による白目の充血や結膜炎など、様々な目の病気を引き起こす原因になってしまいます。

普段から長時間レンズを装着している方や、冷暖房のよく効いたオフィスで作業をしていてドライアイなどに悩んでいる方は一度、酸素透過率の高いシリコーンハイドロゲル素材のレンズを選んで眼科医に相談してみてはいかがでしょうか。

シリコーンハイドロゲル素材のレンズは、少ない水分で高い酸素透過性を保持しているので、非シリコーンレンズよりも乾燥に強く、丈夫で長持ちすると言う定評があります。

一般的に酸素透過率の高いレンズは値段が高い傾向にありますが、目の負担を軽減し大切な目の健康を守ることに繋がるので、おすすめのレンズです。

毎日忙しく働く人の中には、仕事中はコンタクトレンズを装用している方もいらっしゃるでしょう。メガネはずれたり曇ったりしますが、コンタクトであればそのような問題がなく、仕事中の動作にも支障がありません。

コンタクトはいくつかの種類に分けることができますが、今回は素材に着目し、近年ソフトタイプレンズに使われている新素材について紹介したいと思います。

新素材は「シリコーンハイドロゲル素材」と言います。こちらは、それまで用いられていた素材よりも高い酸素透過性能を有します。従来素材でより多くの酸素を瞳に届けるためには、含水率を上げる必要がありました。しかし、含水率を上げると瞳が乾燥しやすくなります。瞳へ届けられる酸素の量を重視するなら、ソフトタイプよりも小さく固いハードタイプの装用が推奨されていました。

しかし、この新素材が開発されたおかげでソフトタイプの特徴である柔らかさと、高い酸素透過性能を両立することが可能となりました。付け心地もよく、瞳の健康にも配慮されたソフトタイプレンズはユーザーの利便性を向上させました。

現在はメーカー各社がより良い性能を持つ素材の開発を行っており、酸素透過性脳だけではなく、様々な特徴を持った製品が販売されています。

注意点として、レンズに脂性の汚れが付きやすく、ケアが不十分では眼病を引き起こす可能性があります。2ウィーク、1マンスタイプをご利用の際は、しっかりとこすり洗いをするようにしましょう。